ケーブルストリッパーとは?
ケーブルストリッパー
【超解説】とても簡単に言うと何か?
電線を繋ぐために、周りのビニール(被覆)だけを綺麗に剥がして、中の銅線を
露出させるためのハサミのような専用工具です。
1. 基本概要
そもそも何か
電線の絶縁被覆(シースや絶縁体)を、内部の導体(芯線)に傷をつけることなく
安全かつ迅速に剥ぎ取るための専用の手動工具です。
なぜ必要なのか
カッターナイフやペンチで被覆を剥くと、中の銅線まで傷つけてしまい、
そこから折れたり発熱・火災の原因になります。専用工具を使うことで、
誰でも均一で安全な加工が可能です。
2. 構造や原理
内部構造(特徴的な構造)
芯線の太さ(直径)にピッタリ合った丸い穴(刃)が複数開いています。
電線を挟むと被覆だけが切れ、そのまま引っ張ると被覆が筒状にスルッと抜ける構造です。
作動原理
握る力で刃が被覆に食い込みますが、ストッパーや刃の形状により
「芯線の太さ以上に刃が入らない」よう設計されているため、芯線を傷つけません。
3. 素材・形状・規格
外観形状と素材
プライヤー(ペンチ)のような形状や、ピストル型(オートストリッパー)などが
あります。刃は切れ味の鋭い特殊鋼で作られています。
種類や関連規格
住宅配線で使うVVFケーブルの外装と芯線を一度に剥ける専用品や、
細い電子工作用のワイヤーストリッパー、同軸ケーブル用など、電線の種類ごとに
専用のストリッパーが存在します。
4. 主に使用されている場所
使用される施設
戸建て・マンションの新築現場、ビル電気設備の配線工事、分電盤・制御盤の組み立て工場、
弱電(通信・LAN)工事など。
具体的な設置位置
電気工事士の腰袋に常に常備され、コンセントや照明器具の結線など
あらゆる配線の末端処理で使用します。
5. メリット・デメリット
メリット(長所)
ナイフで行うのに比べ、作業スピードが数倍〜十数倍に跳ね上がります。
初心者でも芯線を傷つけるリスク(欠陥)をほぼゼロに抑えられます。
デメリット(短所・弱点)
対応していない太さの電線には使えないため、扱う電線の種類が多いと何種類ものストリッパーを
持ち歩く必要があります。
6. コスト・価格の目安
導入にかかる費用
一般的な手動タイプは2,000円〜4,000円。握るだけで剥けるオートタイプは
4,000円〜1万円程度です。
おおよその相場
- ワイヤーストリッパー(単線用): 1,500〜3,000円
- VVFストリッパー: 3,000〜5,000円
- オートストリッパー: 4,000〜10,000円
7. 更新周期と注意点・絶対にやってはいけない悪い使用方法
更新周期
刃が摩耗して被覆が綺麗に切れず、引きちぎるようになったら寿命です。
電気工事士の場合、数年で買い替えるのが一般的です。
絶対にやってはいけない悪い使用方法
活線(電気が流れている線)の
被覆を剥こうとすること(感電・短絡)、
太さが合わない穴で無理やり
剥くこと(芯線を削ってしまう)。
悪い使用方法をするとどうなるか
芯線に傷がついたままコンセントなどに結線すると、その部分の抵抗が大きくなり、
使用中に異常発熱して壁の中で火災が発生する原因になります。
8. 関連機器・材料の紹介
- VVFケーブル(低圧ケーブル):
住宅配線で最も使われるケーブル。
▶ 詳細記事はこちら - 圧着工具:
被覆を剥いた後に端子を繋ぐ工具。
▶ 詳細記事はこちら
9. 多角的なQ&A(20連発)
ストリッパーって何をする工具?
電線の被覆(外皮)だけを綺麗に剥く専用工具です。カッターで剥くと芯線を傷つけてしまうため、電気工事では必須です。
電気工事士の試験でも使う?
はい。第二種電気工事士の実技試験ではVVFストリッパーが必須工具として指定されています。
VVFストリッパーの使い方は?
ケーブルの外装と芯線被覆を段階的に剥ける構造になっています。握るだけでワンタッチで剥けるモデルが人気です。
ニッパーやカッターで代用できない?
芯線を傷つけると接触不良や発熱の原因になるため、必ず専用ストリッパーを使ってください。
価格は?
手動式で1,000〜5,000円、VVFストリッパー(ワンタッチ式)は3,000〜8,000円程度です。
芯線を傷つけるとどうなる?
傷の部分から断線しやすくなり、接続部の過熱や接触不良の原因になります。最悪の場合、火災に繋がります。
マルチストリッパーのメリットは?
太さの異なる電線に自動対応するオートストリッパーは、ゲージ合わせの手間がなく作業効率が飛躍的に上がります。
同軸ケーブルの被覆剥きは?
同軸ケーブル専用のストリッパーを使ってください。外皮・シールド・絶縁体を段階的に剥く必要があります。
ストリッパーの切れ味が落ちたら?
刃の交換が可能なモデルは替刃を交換してください。交換不可のモデルは買い替えが必要です。
電線サイズごとの使い分けは?
VVFケーブル(1.6/2.0mm)にはVVF専用、CV(5.5〜200sq)には油圧式ケーブルストリッパーを使います。
電線接続部の品質管理は?
被覆の剥き長さが適切か、芯線に傷がないかを目視確認し、接続後にはテスターで導通・絶縁を確認してください。
VVFの剥き長さの基準は?
差込コネクタは12mm、リングスリーブは20mm程度が標準です。短すぎると接触不良、長すぎると充電部露出の原因です。
工具の管理は?
刃こぼれや緩みがないか定期的に確認し、切れ味が落ちた工具は交換してください。
新人教育で重点的に教えることは?
芯線を傷つけない被覆剥き技術、適切な剥き長さ、電線の色の識別を重点的に指導してください。
絶縁被覆付きストリッパーは必要?
活線作業は原則禁止ですが、万が一に備えて絶縁工具を使用するのが望ましいです。
日常の保守作業で使う場面は?
分電盤内の増設工事、照明器具の交換時の結線、制御盤内の端子台への配線作業に使用します。
工具の劣化確認は?
刃の欠け、バネの弱り、グリップの劣化を定期的に確認し、問題があれば交換してください。
LANケーブルの被覆剥きは?
LANケーブル専用のストリッパーを使ってください。内部の対線を傷つけると通信品質が低下します。
保管方法は?
刃の部分に薄く油を塗り、工具袋または工具箱で保管してください。
おすすめのメーカーは?
HOZAN(ホーザン)のVVFストリッパー、VESSEL(ベッセル)のワイヤーストリッパーが定番です。