絶縁抵抗計(メガー)とは?
漏電の危険を暴く「電気の健康診断」
1. 基本概要 — 絶縁抵抗計(メガー)の役割
絶縁抵抗計(通称:メガー)は、電線や電気機器の「絶縁状態(電気が外
に漏れないように守られている状態)」を測定する機器です。電線の被覆
が破れていたり、機器の内部で水濡れや劣化が起きていると、電気が漏れ
出す「漏電」が発生します。メガーは高電圧をかけて、この漏電のリスク
がないかをチェックします。
建物の竣工検査や定期点検において、法令で定められた基準値をクリアし
ているか確認するために必ず使用されます。
2. 構造や原理 — 測定の仕組みと印加電圧
メガーは、内蔵された電池から高い直流電圧を発生させ、回路に印加(か
ける)することで、ごくわずかに漏れる電流を測定し、それを抵抗値(メ
ガオーム:MΩ)として表示します。抵抗値が「高いほど絶縁状態が良い
(漏電しにくい)」ことを意味します。
測定電圧の使い分け
測定する対象によって、印加する電圧を切り替えて使用します。
- 125V / 250V: 電話線などの通信ケーブルや、低い電圧で動作する電子機器の測定用。
- 500V: 一般的な低圧屋内配線(100V / 200V回路)の測定に最も多く使用されます。
- 1000V: 高圧受電設備のケーブルなど、より高い電圧がかかる設備の測定用。
使用時の注意点と「メガーを打つ」際のリスク
メガーは500Vなどの高い電圧を回路にかけるため、回路内にパソコンやLED照明、制御基板などの電子機器がつながったまま測定すると、高電圧によって機器が一瞬で破壊されてしまいます。測定前(メガーを打つ前)には、必ず機器のプラグを抜くか、ブレーカーで回路を切り離す必要があります。